本屋の売れてるランキング。
その中で見る度に順位を伸ばしている本が2冊。

うちの母と同じ病気の女の子が
闘病し、そして亡くなっていったという内容の。

実はこの本私も買って読んだのだ。
読みながら何度も何度も「ちくしょう」と思った。
こんな病気なのか、こうなるのか、なんでママなんだ。
ちくしょう、ちくしょう、と。結局拾い読みしか出来なかった。
家に置いておくのがイヤで、N氏に預けようと思って
その本のところまで連れて行き、「あたしこないだこれ読んだの」
と言うと、N氏はさらりと自分も読んだ、といった。
いつの間に。

それにしても、本当によく読まれているようだ。
いつもはそれを見て見ぬふりしていたのだけど
今日はもうランキングが3位まで上がっていた。

たまらず、それでも冗談ぽく
「こんなに読まれてるんだったらママの病気治してよね」
と口からこぼれた。

こぼれたとはいえ結構強い口調になってしまった。

沈黙が流れて、いたたまれず続けた。

「それが出来ないなら新薬作って早く進行を止めてよね」

N氏を振り返りながら今度は笑いながら言った。

N氏は笑っていなかった。真面目にまっすぐ私を見て

『否定的な考え方だね』と言った。


私は今、泣いている。

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